仙腸関節は動くと思いますか?それとも動かないと思いますか?

動かないという方もおられますが、仙腸関節は関節ですから動くのが正解です。

動くはずの関節が動かなくなるとトラブルが発生します。

ぎっくり腰 診断法

その最たるものが「ぎっくり腰」。

仙腸関節を緩める場合、まず仙骨が後正中線の中央に位置していることが大切です。

しかし、仙腸関節が硬くなると仙骨も歪んできます。

そこで今回は、仙骨の診断について説明します。

仙骨の構造と動き

仙骨はバラバラに動く5つの仙椎の集まりです。

仙骨

その5つの仙椎が、16〜18歳頃に癒合を開始し34歳くらいで完全に癒合すると言われています。

 

仙骨側面

腸骨と関節を作る耳状面があり、耳状面は中央が外に凸のソラマメのような形をしています。

後仙腸靭帯・仙結節靭帯

仙椎の横突起にあたる部分で第1〜第3仙椎横突起部分には後仙腸靭帯が付着し、第4、第5横突起部分には仙結節靭帯が付着します。

仙骨後面

仙骨の後ろ中央で棘突起にあたる部分を正中仙骨稜と言い、正中仙骨稜の横が多裂筋の起始になっています。

正中仙骨稜は第4、第5仙椎では仙骨裂孔となり左右に広がります。

そして、背骨の椎間関節にあたる部分が仙骨孔と呼ばれる部分です。

仙骨孔は仙骨神経外側仙骨動脈が通過します。

仙骨孔を順番に追いかければ、仙骨が全体としてどのような位置にあるかわかります。

仙骨前面

仙骨中央は前縦靭帯が着き、横に前仙腸靭帯がついています。

前仙腸靭帯

前仙骨孔の外側は梨状筋の起始です。

仙骨上面

仙骨の上面は仙骨底、仙骨底の前縁は岬角(こうかく)と呼ばれます。

岬角は水平面(前額面)に対し約30度の向きで第5腰椎と関節するため、診断や施術の指標になります。

仙骨の動き

仙腸関節が動いていれば、仙骨の正常な動きは金魚運動をすると言われています。

金魚が立ち泳ぎして尾をフリフリして動いてようなイメージです。

金魚運動は、仙骨の「うなずき」と「傾き」の動きで起こります。

仙骨のうなずきと傾き

仙骨は、両側面を腸骨でロックされたような形状です。

仙骨が腸骨と連動して動くため、仙骨は腸骨の傾きに影響されます

仙骨の動き 1. 「うなずき」

仙骨は腸骨が後傾した側にうなづきます。

「うなづき」とは、腸骨が後傾した側に仙骨底がこんにちは!とお辞儀をするように頷いていくことを言います。

そのため、うなづきがあるかどうかは、腸骨が後傾している側がわかれば、その側に仙骨がうなづいている可能性があることがわかります。

腸骨の後傾を検査するには上後腸骨棘(PSIS)をチェックしましょう。

方法は、立位のお客様の後方に術者が位置して、そっとPSISを触り検査します。

そして、PSISが足方に下がっている側が腸骨が後傾している側と診断します。

その際、PSISを強く推してゴリゴリするとよくわかりません。

PSISの出っ張りに足方から頭方へそっと手を触れると正確に診断できます。

また、立位だと骨盤の本当の状態がわかるため、必ず立位で検査することをお勧めします。

仙骨の動き 2. 「傾き」

仙骨の傾きとは、仙骨が後正中線に対し時計回り・反時計回りで動くことを言います。

検査は仙骨孔を利用しましょう。左右4つずつある仙骨孔を順番に触診していきます。

仙骨孔を見つける目安は2つあります。

  1. PSISを結んだラインが第2仙骨孔

    正常な人体ではPSISを結んだラインが第2仙骨孔です。
    それを目安に、まず第2仙骨孔を見つけます。
    1つ上がれば第1仙骨孔、1つ下がれば第3仙骨孔という具合に見つけましょう。

  2. 仙骨稜裂隙に隠れるようにあるのが第4仙骨孔

    正中仙骨稜が左右に別れ仙骨稜裂隙になった位置で、仙骨稜裂隙の外側にあって見え隠れするのが第4仙骨孔です。

まずは、どれか1つ仙骨孔を特定してください。

1つ仙骨孔ができれば、仙骨孔を上下に1つずつなぞってください。

仙骨孔を4つ確認できたら、仙骨がまっすぐか傾いているかが判断できます。

正確に仙骨孔を見つけられるようにしましょう。

仙骨の動き 3. 「うなずき × 傾き」

仙骨がうなづき運動だけ、もしくは傾き運動だけならラッキーです。

しかし、臨床現場でのお客様の仙骨は、もっと複雑でうなづきながら傾くことが多いです。

例1)横坐りの場合

例えば、横坐りを見てみましょう。

横坐り

左に両足先を投げ出して横坐りした場合、右の腸骨が後傾します。

この場合、仙骨は右腸骨に向かってうなづき、かつ時計回りに傾き、カタカナの「ノの字」型になります。

例2)足を組んで腰掛けた場合

では、右足を組んで椅子に腰掛け、長時間のパソコン業務をした場合はどうでしょうか?

足を組んで座る

足を上げた右の腸骨が後傾します。

仙骨は右にうなづきながら時計回りに傾きます。ここまでは先ほどの横坐りと一緒です。

しかし、パソコン業務を長く行うと人は左半身に重心が移るため、左坐骨に体重が乗っています。

すると、第4・第5仙椎横突起付近から仙骨尖は、反時計回りに動きます。

その結果、仙骨は右にうなづきながら「くの字」型に変位します。

仙骨変位4つのパターン

上記のようにみていくと、仙骨の変位は4パターンに分けられます。

仙骨のうなずきと傾き

A: 仙骨底が左にうなづき、左上から右下に傾く

B: 仙骨底が左にうなづき、左上から左下にカーブして傾く

C: 仙骨底が右にうなづき、右上から左下に傾く

D: 仙骨底が右にうなづき、右上から右下にカーブして傾く

 

このように4パターンに別れるため、正確に診断する必要があります。

仙骨の状態を正確に診断するもう一つの指標があります。

それが、仙棘靭帯です。

仙棘靭帯は仙骨下部と尾骨の側面と坐骨棘をつなぐ靭帯です。

もし、仙骨尖が右に行っていれば右の仙棘靭帯が収縮して固く感じます。

さて、仙棘靭帯は仙結節靭帯の深部にあり左右合わせると「ハの字」形をしています。

そこで、仙棘靭帯を触診するときは左右の「ハの字」の仙棘靭帯に直角に母指を当てます。

そして、「ハの字」の繊維を直角に払うようにしながらセンサーすると、どちらの仙棘靭帯が硬いかがわかります。

念のため、そのまま仙骨側面と坐骨棘の距離も調べましょう。

仙棘靭帯が固く感じられ仙骨側面と坐骨棘の距離が短い側に、仙骨尖は向いていると判断できます。

まとめ

このように、仙腸関節の施術に先立って仙骨の状態を正確に診断することが大切です。

さらに、問診で自分の診断に間違いがないか参考にするとより安心です。

  • 日常どのような座り方をしているか?
  • 転倒や事故はないか?
  • 転倒したなら、どのようにどの角度で転倒し、臀部のどこを打ち付けたか?
  • 職業は何か?
  • 仙骨や仙腸関節が痛くなった年齢はいつ頃か?

自身の診断と問診で正確に診断できれば、自信を持ってあなたの手法で矯正できます。

もちろん、パーフェクト整体ならいとも簡単ですね。

正確な診断と施術で地域のお客様に貢献してくださいね。

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