変形性膝関節症は痛みや腫れを伴う病気です。

腫れて変形した膝を楽にしてほしいとお客様が来院した時、お客様の膝を慎重に診断し、適応症か否か見極めたいものです。

今回は、症状や原因を見ながらパーフェクト整体的にはどのように診断するのかについて見ていきます。

正常な膝関節

膝関節の構造

膝関節は、大腿骨、脛骨、膝蓋骨で構成されています。

これらの骨に浅層から順に筋膜・腱・靭帯が付き、最深部は関節包で覆われて膝関節として動きます。

関節包で覆われた空間を関節腔と言います。その関節腔の大腿骨と脛骨の接触部分は軟骨で覆われています。また、膝関節には半月板というクッションがあります。

膝関節の機能

膝関節にある軟骨は衝撃を和らげ、関節の動きを滑らかにします。

膝関節の隙間にある半月板は、クッションの役割をしています。

軟骨や半月板は、体重や動きによる膝への負担を上手に分散して受け止めるため、膝関節の動作をスムーズにできます。

膝関節の動きは、屈曲・伸展、内・外旋です。

 

変形性膝関節症とは

「変形性膝関節症」は膝関節の軟骨が傷むことで、関節に炎症が起こり痛みが生じる病気です。

軟骨が傷むと、膝を動かしたときの衝撃が吸収できなくなり強い痛みを生じます。

男女比は1:4と言われます。女性に多い変形性膝関節症は40歳代の更年期あたりから徐々に起こります。そして、高齢になる程罹患率がアップします。

変形性膝関節症の症状

「変形性膝関節症」の症状は大きくは炎症痛みです。

関節に炎症が起こり水がたまる→膝が腫れる→膝が痛い、動かしにくい状態になるというように症状が悪化していきます。

変形性膝関節症になると、膝の痛みのため、あまり歩かなくなります。

すると、脚の筋肉が衰えていきます。膝を守る膝の前後左右の筋肉が衰えると、ますます膝関節は負担が増えます。

膝関節にかかる負担は以下の通りです。

変形性膝関節症の症状は以下のように推移します

 

変形性膝関節症の原因

変形性膝関節症の原因は、一次性と二次性に分けられます。

一次性は原因がはっきりしないもの、二次性は病気やケガなど原因がはっきりしているものです。

変形性膝関節症の適応症と禁忌症

変形性膝関節症の特徴である炎症や痛みがあれば、お客様は医療機関を先に受診している場合がほとんどです。

お客様が、医療機関で変形性膝関節症と診断された後で整体院に来院している場合は、医療機関での診断がどのような内容か聞いてみましょう。

医療機関でマッサージを勧められている場合は、整体の適応症と判断して大丈夫です。

もし、お客様が医療機関を受診する前に整体院に来院した場合は、念のために早めの医療機関受診をすすめましょう。

中には、リウマチや痛風などが原因で変形性膝関節症になっていることがあるためです。

そのような場合は、施術禁忌となる場合と、病気の治療と並行した慎重な施術が可能な場合とに別れます。そのため早く医療機関で受診をするように勧めてください。

また時折、膝を動かすとポキっとクリック音がすると訴えるお客様がおられます。

ポキッと音がしても痛まない場合は、関節の角度を正常に戻すと音が消えます。

関節を正常にしてもポキッという音が消えない場合は、軟骨がすり減っているサインです。医療機関の診断を勧めましょう。

膝の痛みがひどく立ち上がれないと同時にポキッと音がする場合は、禁忌症です。

相当軟骨が相当すり減っているか、軟骨がなくなっている状態です。すぐに、医療機関の受診を勧めてください。

軟骨がすり減ってしまうと、関節を正常に戻しても痛みは消えませんのでご注意ください。


パーフェクト整体から見た診断

変形性膝関節症の原因が一次性の場合

変形性膝関節症の原因が一次性の場合は、加齢・体重増加・姿勢・筋力低下・遺伝などが原因でした。

変形性膝関節症が重度でなく整体の適応症の場合は、改善するには本人の努力が要求されます。

もちろん、加齢や遺伝は努力ではどうにもなりません。

しかし、体重増加や姿勢・筋力低下が原因なら、軽度の変形性膝関節症は努力すればある程度改善が期待できます。少なくとも現状維持は可能です。

体重増加は食事内容の見直しを提案しましょう。

姿勢に関しては意識していないお客様が多いです。

そのため術者は、施術のたびにお客様に正しい姿勢を伝えましょう。お客様が正しい姿勢を意識すると膝の負担が今までより少なくなります。

筋力低下は、簡単な筋トレを勧めて、軽い運動を促しましょう。

一番いい運動は、大腿四頭筋を鍛えることです。若い方ならスクワットや自転車こぎが有効です。高齢者なら、机に手をついてゆっくり椅子から立ち上がる運動が危険がなく有効です。

形性膝関節症の原因が二次性の場合

変形性膝関節症の原因が二次性の場合、つまり怪我や事故など原因がはっきりしている場合を見て行きましょう。

受傷が明確な二次性の場合、パーフェクト整体ではどこをチェックして施術につなげていくのか紹介します。

パーフェクト整体ではまず問診 → 視診 → 触診 → 可動域検査と進めて行きます。

1、問診

まず問診で、どのような原因があって変形性膝関節症になったかを聞いて見ます。

・外傷・骨折・靭帯損傷・半月板損傷・化膿性関節炎などの後遺症・先天的関節異常などは、いつものように5W1Hで聞いていくことで、患部に何が起こっているのか推測できます。

例えば、お客様が下記のように言ったとしましょう。

「階段があと一段残っているのに気づかず、思い切り地面に右足をつきました。その衝撃で右側によろけ、膝の下外側をしたたかにアスファルトに打ちつけました。その半年後から、だんだん膝が痛み出し腫れてきたので、医療機関を受診したところ変形性膝関節症と言われました」

この話を聞いた段階で、

  • 脛骨が内旋・内転しているかもしれない
  • 腸脛靭帯や外側側副靭帯が伸展しているかもしれない
  • 半月板は正しい位置にあるだろうか

など、気になることがあるわけです。

このように受傷の状態を詳しく聞くと、痛みの原因部位の検討がつけられます。そのあとに検査をすれば、膝関節の異常をしっかり見つけることができます。

2、視診

視診では、変形しているのが膝関節のどの部分かを目視でよく観察します。

変形性膝関節症が片側の場合は、特に健側と患側を比較すると、明らかに骨が変形している部分があると思います。

骨が通常の形より大きく変形しているのは、その骨に付着している膜(筋膜・腱・靭帯・関節包)がその骨を引っ張る状態になっていることを意味します。

そこで、大きく変形した骨の部位に、どのような筋肉や靭帯がついているかがわかれば、変形性膝関節症の原因が特定できます。

3、可動域検査では関節包の動きの少ない部位を見つける

パーフェクト整体では「関節は一定の隙間を保ったまま動く」という原則に基づき検査していきます。

そのため、膝関節の隙間が狭い部位が患部と特定できるのです。

可動域検査ではまず、中枢に対して近位にある大腿骨を固定して、頸骨頭を前後・左右・回旋と動かしてみます。関節腔が狭い部位=関節包が伸びない部位に何か異常があることがわかります。

そこで、浅い部位にある筋膜・腱の引きつりや癒着を見つけリリースします。

次に、同様の可動域検査を行い、靭帯に引きつりや伸展障害があればその異常をリリースします。

最後にまた同様の可動域検査を行って、関節包が伸張しない部位があれば関節包をリリースするのです。

すべきことは簡単なので、しっかり大腿骨を固定して、その固定した大腿骨に対して頸骨を動かし、各種膜(筋膜・腱・靭帯・関節包)の伸張度合いを検査してください。

膜が動かない箇所が変形性膝関節症の原因部位です。

膝内側面の場合

膝外側面の場合

 

膝後面の場合

膝前面の場合

変形性膝関節症で、膝関節を形成する骨が変形してきた場合、膝蓋骨の動きが制限されることが多いです。

膝蓋骨が動かないと、膝蓋靭帯が縮んで硬くなります。すると、膝関節の関節腔が狭くなり軟骨が圧迫されるのです。

大腿膝蓋関節は、大腿骨に対して膝蓋骨を上下左右回旋と動かして検査します。

膝蓋骨は、膝蓋骨下端が膝関節の裂隙の位置にあるのが正常で、膝蓋骨がそれより下がっているときは位置がずれています。

そして、膝蓋骨の動きは、膝蓋骨の正常な位置から頭方に1~2cm押し上げた位置で、上下・左右・回旋と動くのが正常です。

もし、検査で膝蓋骨の位置と動きに異常があれば、それも変形性膝関節症の原因になります。

半月板

変形性膝関節症では、大腿骨や脛骨先端の軟骨がすり減るとだけでなく半月板も位置がずれたりすり減ることがあります。

半月板が損傷するのは、2つに大きく分けられます。

1、怪我や事故による半月板損傷

怪我や事故で損傷する場合いつの間にかすり減ったりはみ出したりする場合があります。

①事故や怪我の場合は、急激な伸展やねじりの動作で起こります。

②また、前後十字靭帯損傷に続発して半月板を痛めることもあります。

そのため、問診時によく受傷した時の様子を聞いてください。

膝に急激なショックが加わったことがあれば、それが半月板の位置異常やすり減りの誘因になっていることがあります。

2、加齢による半月板損傷

加齢でいつの間にか半月板がすり減ったことが疑われる場合は、膝関節施術の後に半月板のある位置を触診しまましょう。

半月板が膝関節からはみ出していれば、膝関節の裂隙で触れることができます。半月板がはみ出す位置は、膝関節裂隙の前・後で外側か内側です。

高齢者がいつの間にか半月板損傷になっているときは、傾向的に半月板は、前外側と後ろ側に出やすいです。

変形性膝関節症で膝関節を施術してた膝を屈伸してもらいましょう。

膝の屈伸時に、関節裂隙前後で外側や内側がピキッと痛むときは、半月板がはみ出しているのが痛みの原因です。

まとめ

ここまで述べてきたように、変形性膝関節症は痛みと腫れを伴って膝が少しずつ変形してくる疾病です。

視診で変形がある場合、まず医療機関を受診をしたか確認しましょう。

受診していれば、適応症の判断ができたら部位ごとに膜の状態を検査し、施術して行きましょう。

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